血液内科の今後の診療体制について(関係医療機関の皆様へのお願い)
今年度より、血液内科の専門医が減少するため、現状の診療体制を維持することが難しくなることが見込まれます。新たな体制での運用が軌道に乗るまで、外来診療・入院診療を縮小させていただきます。
下記の2項目についてご理解・ご協力をお願いいたします。
1)新患患者の受け入れ枠の縮小
2)当院血液内科外来通院中で状態の安定している患者の逆紹介
なお、新たな診療体制が整いましたら、今まで以上に地域医療に貢献できるよう努めてまいります。よろしくお願いいたします。
令和6年4月1日 新潟市民病院長 大谷 哲也
血友病はじめ血液凝固の関連疾患で受診されている患者様へ
内科専門研修 募集 (血液内科サブスペシャルティ)
当科の特徴
血液内科では、血球(赤血球・白血球・血小板)や凝固・線溶系(かさぶたを作ったり、血栓を溶かすしくみ)に異常が起きる病気を扱います。具体的には下記になります。
- 白血病
- 悪性リンパ腫
- 多発性骨髄腫
- 骨髄異形成症候群
- 溶血性貧血
- 自己免疫性血小板減少性紫斑病
- 血栓性血小板減少性紫斑病
- 先天性・後天性血友病
- 再生不良性貧血
- (多血症、血小板増多症は当面見合わせます。)
血液疾患の症状・徴候には、貧血による顔面蒼白・動悸・頭痛、息切れ・舌や爪の異常、溶血による黄疸、白血球減少による発熱や感染症の合併、血小板や凝固・線溶系の異常による出血や血栓による急なむくみがあります。また、造血器腫瘍に伴う症状・徴候としては、貧血や出血症状、大量の発汗、持続する発熱、体重減少、リンパ節腫脹、腰痛などがあります。
血液疾患の診断や病期の決定には、血液・尿検査、骨髄検査、リンパ節生検、画像診断(CT、MRIなど)、消化管内視鏡検査など、多様な検査が必要となります。リンパ節腫脹がある場合、生検(病理診断)を行い、リンパ腫の診断を行います。外科系の先生方にリンパ節生検をお願いし、リンパ腫の病理診断を行います。分子標的薬、抗体薬などの新しい薬剤の使用に必須の情報です。病理診断がなければ治療の選択肢が減り、患者さんに不利益です。生検をせずにステロイドによる治療を始めると、病理診断が困難になる恐れがあるのでご注意ください。また、当院にはPET-CTがありません。希望される方は他院でお願いします。
個々の患者さんの年齢、全身状態、合併症などを考慮しながら、説明と同意のうえで最善の治療法を模索していきます。国内外の最新の治療指針に沿うためにも、県内外の他施設とも情報交換し、新薬を早期に導入する環境を整えています。これまで同胞(兄弟姉妹)間同種造血幹細胞移植を実施していましたが、医師の減少により実施できなくなりました。移植については、新潟大学医歯学総合病院などの移植可能な施設へ依頼しています。
チーム医療による全人的医療の実践を目指し、主治医・担当医、他の専門医、看護師、病棟薬剤師が連携し、必要時には感染・緩和・褥瘡などの各診療支援チーム、リハビリスタッフ、管理栄養士、臨床心理士、医療福祉相談員も参加しています。チームの中には、かかりつけ医の先生も含まれます。全人的医療とは、医師個人ではなくチームで一人の患者さんの医療を行うことです。一人ひとりの力は限られています。限られた医療資源を集約し、高度で専門的な医療を提供してまいります。
診察時間
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
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午前 | 阿部 崇 (新患・再来) |
阿部 崇 (再来) |
阿部 崇 (新患・再来) |
大学医師 (再来) |
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午後 | 高井 和江 (再来) |
阿部 崇 (再来) |
診察スタッフ
阿部 崇
役職 | 科部長 輸血室長 |
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卒業年 | 平成9年 |
認定資格 | 日本内科学会 認定内科医・総合内科専門医・指導医 日本血液学会 認定専門医・指導医 日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 日本輸血・細胞治療学会 認定医 |