平成27年度病院指標| 病院案内 |新潟市民病院

平成27年度 新潟市民病院 病院指標

病院情報の公表

当院はDPCデータから全国統一の定義と形式に基づいた指標を作成し、情報公開をいたします。この病院指標は、当院の特徴や急性期医療の現状を理解していただくことを目的としています。

DPC(診断群分類別包括制度)とは

入院患者さんの病気とその症状を基に国で定めた1日あたりの定額の点数から入院医療費を計算する制度です。

病院指標とは

病院の様々な機能や診療の状況などを具体的に数値化し示したものです。病院指標を評価、分析することによって医療の質の向上を図っていきます。公開している病院指標は、以下の7項目で平成27年度(平成27年4月1日~平成28年3月31日)中に当院を退院した患者さんのデータを集計の対象として作成しています。
  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞のICD10別患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 1696 528 499 711 1139 1536 3394 3657 2145 291
2015年度退院患者の人数を、10歳刻みの年齢階級別に集計しています。60歳以上は全体の61%を占め高齢者が多い傾向にあります。その一方で10歳未満も1696人、11%を占めています。小児が多い理由は、周産期母子医療センターが設置されていること、小児救急医療に取り組んでいる結果であると考えられます。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
精神科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 20.05 3.58 10 51.5
100393xx99xxxx その他の体液・電解質・酸塩基平衡障害 手術なし - - 10.28 - -
160350xx97x0xx 頸部損傷(喉頭・頸部気管損傷、頸椎頸髄損傷を除く。) 手術あり 手術・処置等2なし - - 8.02 - -
当科では自殺企図患者への精神科治療、重症身体合併症を有する精神患者への対応を主として行っている。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9904xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 162 12.51 13.38 1.23 69.22
040040xx99100x 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 147 2.73 3.29 0 71.42
040080x099x0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳以上) 手術なし 手術・処置等2なし 139 15.17 14.34 8.63 72.73
1.は肺癌への治療目的の入院で、2.は検査目的入院です。3.は肺炎などへ抗菌薬治療を行っていて、年齢増加とともに入院期間・転院率が上昇します。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2なし 161 5.82 9.2 0 72.65
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 81 12.47 10.93 4.94 72.3
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2なし 67 10.31 11.98 0 76.64
1.当科には胃の悪性腫瘍の内視鏡治療の依頼件数が多い。在院日数を短くかつ安全に施行して、患者のニーズに応えるようにしている。
2.胆管結石、胆管炎は他院では対応できない重症例が多い。最新の技術を駆使して治療している。
3.患者への侵襲を最小限に抑え、かつ良好な結果が得られるよう工夫して治療を行っている。
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 319 3.23 3.07 0 65.18
050050xx0200xx 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 178 6.11 4.87 0.56 67.18
050070xx01x0xx 頻脈性不整脈 経皮的カテーテル心筋焼灼術 手術・処置等2なし 121 6.21 5.68 0 60.17
1.安定狭心症の場合、検査入院と治療入院を分けています。検査入院の場合、入院翌日に検査を行うことが多く、在院日数が全国に比べ長い一因と考えられます。
2.虚血性心疾患に対するカテーテル治療は、主に大腿動脈アプローチで行っています。複雑病変や透析例も多く、在院日数が長くなる要因と考えられます。
3.慢性虚血性心疾患と不整脈に対するカテーテル治療の比率は3対2です。不整脈に対するカテーテル治療の比率は増加傾向にあります。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040080x1xxx0xx 肺炎、急性気管支炎、急性細気管支炎(15歳未満) 手術・処置等2なし 153 7.53 5.72 0 2.25
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし 103 8.2 6.31 0.97 4.93
150010xxxxx0xx ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし 47 4 5.5 0 4.6
マイコプラズマ肺炎に関しては薬剤耐性の症例がほとんであり、また、喘息や急性細気管支炎は呼吸器管理を要するような重症例もみられるため、平均在院日数は全国平均と比較するとやや長くなっています。逆にウイルス性腸炎では、全国平均より1.5日程度短くなっています。喘息の1名を除き当院からの転院はありません。
消化器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx0100xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 135 12.06 17.41 0 68.39
060330xx02xxxx 胆嚢疾患(胆嚢結石など) 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 97 5.95 6.96 1.03 62.52
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 70 7.39 9.17 0 70.27
結腸癌と胆石症は、クリニカルパスの適応が多く、入院経過は標準化されており、それらが反映された形と思われます。ヘルニアを除く腸閉塞は、他院での手術後や新潟市以外からの搬送も含めて急性腹症を全て受け入れている結果と考えられます。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070343xx97x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 その他の手術あり 手術・処置等21あり 70 12.54 22.28 5.71 71.36
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 64 22.63 28.7 79.69 75.59
070343xx01x1xx 脊柱管狭窄(脊椎症を含む。) 腰部骨盤、不安定椎 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(多椎間又は多椎弓の場合を含む。) 前方椎体固定等 手術・処置等21あり 59 16.05 28.1 18.64 66.02
当科においては整形外科全般の手術を行っているが、特に脊椎、骨折などの外傷に対する手術を多く行っている。大腿骨近位骨折後には連携している近隣のリハビリテーション病院に転院していただくことで、高い機能を回復していただくことを目標としている。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚の良性新生物 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)等 手術・処置等1なし 16 4.75 4.38 0 25.69
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 15 4.93 5.86 0 35.07
070570xx010xxx 瘢痕拘縮 瘢痕拘縮形成手術等 手術・処置等1なし - - 6.36 - -
1.皮膚腫瘍の入院手術としては小児の頭部脂腺母斑が最多である。
2.救急医療の最前線の病院であるため、顔面外傷症例が多い。顔面外傷の入院手術としては、頬骨骨折、眼窩骨折、鼻骨骨折および顔面多発骨折に対する手術が多数である。
3.顔面外傷に伴う瘢痕拘縮や熱傷後の瘢痕拘縮に対する形成術が多数である。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010050xx02x00x 非外傷性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 33 13.21 11.91 15.15 73.82
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 32 20 18.08 56.25 72.16
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 26 2.85 3.15 0 61.58
1.「クリニカルパス」に則り、手術・術後検査などを進めており、治療に要する入院期間は、通常1週間程度である。高齢化に伴い、治療後の回復がやや遅延することもあり、このことが全国平均より平均在院日数が軽度延長している原因と考えられる。
2.「脳卒中連携パス」に則り、MSWの協力も仰ぎつつ、急性期治療が済み次第、機能回復へ向けた「回復期リハビリテーション病院」への転院を進めている。脳梗塞の場合、急性期の悪化をみる場合があること、原因検索とその結果に基づく「二次予防法」の確立が必要であり、約2~3週間の入院期間は妥当と考えられる。当院での入院期間が、全国平均在院日数よりやや延長している原因としては、合併症などの対応の他に、転院待ち期間の長短も含まれている可能性がある。
3.未破裂動脈瘤に対する治療は、1)開頭術、2)血管内治療に大別できる。症例毎に適した治療法の選択を検討するため、治療を目的とした入院の前に、あらかじめ脳血管撮影を主とした検査を行うために入院期間を設けている。そのための在院日数として2~3日が必要である。
呼吸器外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病なし 29 10.38 9.68 0 30.52
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2なし 27 12.3 13.03 0 67.26
040200xx01x01x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2なし 副傷病あり - - 15.77 - -
当院は救急を標榜しており、呼吸器疾患の外科的救急疾患である気胸(自然気胸やCOPDに伴う二次性の気胸)の患者さんが多く受診される。他の医療機関からの治療の依頼の多いのが特徴である。肺の悪性腫瘍は原発性や転移性の肺癌が多くみられている。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050080xx01010x 弁膜症(連合弁膜症を含む。) ロス手術(自己肺動脈弁組織による大動脈基部置換術)等 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 49 19.94 25.69 6.12 71
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤、腸骨動脈瘤 ステントグラフト内挿術 手術・処置等2なし 37 11.22 13.19 5.41 74.97
050161xx97x10x 解離性大動脈瘤 その他の手術あり 手術・処置等21あり 副傷病なし 21 25.76 29.8 14.29 63.71
弁膜症、大動脈瘤に対する手術が目的の入院患者が多い。平均年齢はいずれも70歳を超えて、高齢者に対する手術も積極的に行っている。特に弁膜症は80歳以上の超高齢者や重症例も多いが、平均在院日数は全国平均を大きく下回っていて転院率も低い。合併症発生の少ない安全な手術が行われている。
小児外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060150xx03xx0x 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 副傷病なし 42 5.88 5.56 0 11.19
060170xx02xxxx 閉塞、壊疽のない腹腔のヘルニア ヘルニア手術 腹壁瘢痕ヘルニア等 19 2.11 8.85 0 2.32
140590xx97xxxx 停留精巣 手術あり 19 2.05 3.32 0 1.68
1.の患者さんに対しては、ほとんどの場合腹腔鏡下虫垂切除術を施行しています。このため、術後の回復が早く、最も早い方では術後2日程度で退院することもあります。
2.の患者さんは、手術前日入院、翌日手術し、夕方問題なければ退院しており、ほぼ全ての患者さんが1泊2日のスケジュールでの入院となっています。ごく稀に、術後麻酔の影響が残っていたり、創痛のため退院できない患者さんがおりますが、これらの方もほぼ全員が3日目には退院しています。
3.の患者さんは、手術前日入院、翌日手術し、夕方問題なければ退院しており、ほぼ全ての患者さんが1泊2日のスケジュールでの入院となっています。ごく稀に、術後麻酔の影響が残っていたり、創痛のため退院できない患者さんがおりますが、これらの方もほぼ全員が3日目には退院しています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり片眼 81 12.43 11.08 0 54.63
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし 42 7.79 7.99 0 68.79
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 手術・処置等2なし片眼 26 8.65 8.62 0 58.08
1.2.3はいずれも硝子体手術の対象疾患である。ガスタンポナーデが必須である1.網膜剥離は、2.3と比べて入院期間が長くなる傾向がある。2.黄斑後極変性では、ガスタンポナーデが必須の黄斑円孔は入院期間が延びるが、不要な黄斑上膜短くなる。3.糖尿病網膜症もガスタンポナーデが必要な重症例では入院期間が延びるが、不要であれば短期間の入院となる。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 93 8.65 7.76 0 54.23
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 68 12.18 8.2 0 26.6
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 56 6.46 5.53 0 44.95
1.および2.は主に手術治療を行っています。
3.は開業医や救急外来から重症のため緊急治療を要請された際に当科で入院加療を行っています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x099030x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし 69 16.94 18.08 40.58 69.99
010060x099000x 脳梗塞(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 53 13.21 15.8 26.42 71.68
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 44 7.86 7.03 6.82 57.5
脳梗塞(JCS10未満)の平均在院日数は、全国の平均在院日数より短く、回復期病院への転院をスムーズに進める脳卒中地域連携パスが十分に機能している。
皮膚科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 33 8.79 11.97 6.06 55.48
080020xxxxxxxx 帯状疱疹 - - 8.97 - -
080050xxxxxxxx 湿疹、皮膚炎群 - - 11.08 - -
四肢、殊に下肢の蜂窩織炎による入院がほとんどを占める。他の疾患群も含めて、全国平均よりも短い期間で退院が可能となっている。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 113 6.04 7.59 0 73.5
110070xx99x20x 膀胱腫瘍 手術なし 手術・処置等22あり 副傷病なし 44 11.91 12.36 0 70.2
11001xxx01x0xx 腎腫瘍 腎(尿管)悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 29 13.41 12.99 6.9 68.72
膀胱腫瘍手術なしは膀胱癌化学療法。主にGC(ゲムシタビン、シスプラチン)療法を行っている。
産科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120170xx99x0xx 早産、切迫早産 手術なし 手術・処置等2なし 34 42.29 20.87 17.65 30.56
120180xx99xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 手術なし 11 10.45 6.56 0 30.18
120160xx97xxxx 妊娠高血圧症候群関連疾患 手術あり 10 11 13.9 0 36.8
当院は総合周産期母子医療センターであり、県内から重症な切迫早産症例が多数母体搬送されるため、その症例数が多く、また20週代前半から入院すると数ヶ月以上入院する症例もあり、平均在院日数が長くなる。10ヶ月まで妊娠継続した症例は搬送元に逆搬送している。また、子宮胎児発育不全の妊婦や重症妊娠高血圧症候群の妊婦も多数搬送される。
婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120060xx01xxxx 子宮の良性腫瘍 子宮全摘術等 79 9.99 10.18 0 44.47
120010xx99x40x 卵巣・子宮附属器の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 51 7.25 5.11 0 51.08
120100xx01xx0x 子宮内膜症 子宮全摘術等 副傷病なし 49 7.33 8.05 0 36.84
子宮筋腫による子宮全摘術や筋腫核出術症例が多く、最近は腹腔鏡下で行う症例が増えており、在院日数が短縮傾向にある。同様に、子宮内膜症に対する手術も腹腔鏡で行う症例が増えており、在院日数が短縮している。卵巣癌の抗癌化学療法について、レジメンや患者の病状の都合にて外来でなく入院で行う症例も少なくない。
腎臓・リウマチ科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 37 10.62 9.71 0 67.19
110280xx99010x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等21あり 副傷病なし 30 19.17 15.39 3.33 67.83
110280xx99000x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 28 17.82 13.64 3.57 63.82
糖尿病性腎症の増加を背景として、慢性腎不全から透析治療に至る症例が増加している。新規に透析治療を行うため、バスキュラーアクセス設置が必要となり、入院手術を行ったうえで、術後透析開始を要さない症例で一旦退院し外来通院される方が1位である。その後、透析開始のため入院される症例が2位を占める。また、他の施設で維持透析を行っていて、合併症等で当院に入院される症例が多くなり3位を占めている。透析導入症例の平均年齢は67歳全国平均と比較して著変無いが、85歳以上の超高齢での導入も多く、合併症、ADLの面で自宅退院が困難で、転院調整に長期を要することが多くなっている。
内分泌・代謝内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
100070xxxxxxxx 2型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 116 13.34 15.35 0.86 60.44
100060xxxxxxxx 1型糖尿病(糖尿病性ケトアシドーシスを除く。) 22 11.14 14.3 0 49.05
100210xxxxxxxx 低血糖症 11 3.45 6.43 0 71.73
症例数は2型糖尿病患者に集中しているのは有病率が一番多く、かつ当院は糖尿病教育入院のシステムをとっているためです。入院患者数上位3位までの疾患の平均在院日数が全国平均より少ないのは、効率よく糖尿病教育と治療を両立できるプログラムの作成や専門的治療を集中的に行うことがスムーズにできる病院全体のシステムに由来します。転院率が多いのは、糖尿病病診連携パスを活用することによって基幹病院としての役割を果たしているものと考えます。患者平均年齢は、各々の疾患の好発年齢に符合した結果であります。
救急科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 96 4.89 7.52 10.42 41.46
161070xxxxx00x 薬物中毒(その他の中毒) 手術・処置等2なし 副傷病なし 75 2.99 3.58 2.67 49.03
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 66 4.55 10.02 6.06 62.3
当院では各診療科で連携して救急診療にあたっています。特に、多発・重症外傷、急性中毒、熱中症などの外因性疾患に関しては、救急科を核として様々な診療科が関与して質の高い診療を行うことを心がけています。
血液内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
130010xx97x2xx 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり 56 44.23 43.59 3.57 60.86
130030xx97x40x 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし 40 28.73 36.93 0 67.13
130030xx99x40x 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし 39 14.82 17.69 0 67.26
1.は寛解導入化学療法または地固療法が行われた急性白血病の症例、2.は入院後生検・手術により非ホジキンリンパ腫の組織診断が得られ、続いて初回化学療法が行われた症例、3.は入院時既に組織診断が確定していて化学療法が行われた(化学療法を繰り返している)非ホジキンリンパ腫の症例が該当する。
造血器腫瘍症例に対しては、強度の高い化学療法が行われるため造血回復が遷延し、他科に比較すると平均在院日数が長くなる傾向があるが、各治療コース毎に入退院を繰り返しながら治療を継続している。DPCデータをみると、当院の平均在院日数は全国平均と比較して遜色は無く、全身状態が悪化して自宅退院が困難となり他院へ転院する症例はごく一部に限られることが示されている。
総合診療内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
180010x0xxx0xx 敗血症(1歳以上) 手術・処置等2なし 14 22.5 18.99 7.14 75.79
070560xx99x0xx 全身性臓器障害を伴う自己免疫性疾患 手術なし 手術・処置等2なし 13 13.38 18.15 7.69 75
110310xx99xxxx 腎臓または尿路の感染症 手術なし 11 12.36 12.6 9.09 75.82
総合診療内科は原因不明の発熱患者さんの対応をしており、敗血症は何らかの感染症の診断や治療、自己免疫性疾患の診断などに関わっています。今回DPCで敗血症と尿路感染症で手術などの処置を行わないものが中心となっています。敗血症で平均在院日数が全国平均より多いのは、敗血症の中で治療期間が長い黄色ぶどう球菌による敗血症や、化膿性脊椎炎と呼ばれる治療期間がかなり長い疾患が敗血症の原因で治療をしている場合が多いためと考えられます。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx01x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等2なし 81 9.7 11.63 0 56.78
090010xx02x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 手術・処置等2なし 47 9.34 10.37 2.13 58.02
090010xx03x0xx 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 手術・処置等2なし 36 4.64 6.79 0 60.42
当院では定型的な手術に対しては原則クリニカルパスを用い、格差の少ない診療を行い、入院期間の短縮をはかっています。
新生児内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
140010x199x00x 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 131 5.29 6.17 0.76 0
140010x299x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重1500g以上2500g未満) 手術なし 手術・処置等2なし 88 13.78 11.59 1.14 0
140010x199x1xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(出生時体重2500g以上) 手術なし 手術・処置等21あり 35 9.66 12.67 8.57 0
1.には、成熟児の黄疸、呼吸障害等が多く含まれる。平均在院日数は全国平均より1日弱短く、母子分離をできるだけ少なくするように適切に治療されている。
2.の出生体重1500~2500g未満は所謂「Late preterm児」の入院である。在院日数が全国平均より長いのは、より小さな児が多いのと退院まで当科で保育しているからである。
3.は成熟児で、より重症の呼吸障害に呼吸管理を行った児が含まれている。経鼻的持続陽圧呼吸療法を積極的に使用し治療期間を短くすることができている。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 207 24 25 125 11 69 1 7
大腸癌 82 68 79 127 23 102 1 7
乳癌 69 55 22 - - 17 1 7
肺癌 21 - 61 194 138 146 1 7
肝癌 11 12 26 22 - 103 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
胃癌:早期でESDの患者さんが多いが、進行期で発見される方も多い。
大腸癌:便鮮血による検診率が普及しつつあるが、転移を伴う進行期の方も多い。
乳癌:マンモグラフィー検診により早期発見可能となっている。
肺癌:発見が難しいがんのため、進行がんで発見される方がおおい。
肝癌:肝炎の定期的観察により早期に発見される方と、初診時進行期で受診される方がいる。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
重症度 0 21 10.52380952 57.04761905
重症度 1 42 15 68.92857143
重症度 2 52 16.46153846 78.80769231
重症度 3 32 16.03125 78.75
重症度 4 11 24.72727273 83.09090909
重症度 5 - - -
不明 - - -
重症度・年齢が上がると、平均在院日数が長くなる傾向がありました。
脳梗塞のICD10別患者数等ファイルをダウンロード
ICD10 傷病名 発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
G45$ 一過性脳虚血発作及び関連症候群 3日以内 40 6.75 66.6 0
その他 - - - -
G46$ 脳血管疾患における脳の血管(性)症候群 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I63$ 脳梗塞 3日以内 278 21.88 71.63 45.18
その他 23 24.65 71.48 1.99
I65$ 脳実質外動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 24 6.54 72.67 0
I66$ 脳動脈の閉塞及び狭窄,脳梗塞に至らなかったもの 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I675 もやもや病<ウイリス動脈輪閉塞症> 3日以内 - - - -
その他 - - - -
I679 脳血管疾患,詳細不明 3日以内 - - - -
その他 - - - -
当院は地域の急性期医療を担う病院であるため、脳梗塞、一過性脳虚血発作および関連症候群の発症から3日以内の患者の占める割合は90%を超える。脳実質外動脈の閉塞および狭窄、脳梗塞に至らなかったものに関しては、検査入院、頸動脈ステント留置術のため、発症から3日以内の患者数の占める割合は少なく、平均在院日数も短い傾向にある。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位3位まで)ファイルをダウンロード
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術 159 1.26 3.65 0 71.97
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 105 3.94 13.3 2.86 72.3
K654 内視鏡的消化管止血術 86 0.65 7.97 2.33 65.8
1.多数の紹介患者を治療し、術前・術後の在院期間を短くかつ安全性を保つよう工夫している。
2.化膿性胆管炎等に対する緊急時の救命治療は悪性胆道狭窄症例のQOLの改善を目指し、多数症例を対象に治療している。
3.消化管出血で当院に搬送される患者は多い。多種類かつ最新の技術を駆使して加療している。
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの 131 4.03 3.2 1.53 68.52
K5951 経皮的カテーテル心筋焼灼術 心房中隔穿刺又は心外膜アプローチを伴うもの 74 2.84 2.88 0 59.64
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術 急性心筋梗塞に対するもの 61 0.02 13.25 6.56 70.11
1.「経皮的冠動脈ステント留置術 その他のもの」には、予定入院以外の様々な症例が含まれるため、術前日数が長くなると考えます。
2.経皮的カテーテル心筋焼灼術を行う場合、約半数の例で金曜入院、月曜治療を行っています。術前日数が長い要因と考えます。
3.急性心筋梗塞に対し、常時緊急カテーテル治療が可能な体制を取っています。脳血管疾患の合併、著しい心機能低下などで、リハビリのため転院する例があります。
小児科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7151 腸重積症整復術(非観血的) 10 0 2.4 0 0.6
K5621 動脈管開存症手術(経皮的動脈管開存閉鎖術) - - - - -
K574-2 経皮的心房中隔欠損閉鎖術 - - - - -
腸重積は高圧浣腸による緊急整復となります。当院には小児外科もあるため、整復困難例は小児外科に転科し手術となるため転院はありません。動脈管開存と心房中隔欠損に対する経皮的閉鎖術については県内で唯一の施行施設であり、県内だけでなく県外からも紹介があります。
消化器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 152 2.15 3.43 0.66 62.79
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 105 3.41 7.5 0 67.3
K6335 鼠径ヘルニア手術 89 0.89 2.27 0 67.36
腹腔鏡手術は、胆石症の95%以上で、結腸癌では75%以上で行われており、術後経過もほとんどが順調です。鼡径ヘルニアに対しては、腰椎麻酔と全身麻酔ともにクリニカルパスを積極的に適応し、術前後の経過は均一化されています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0821 人工関節置換術(股、膝、肩) 103 1.9 18.27 4.85 69.54
K1426 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(椎弓形成) 91 2.12 11.22 26.37 69.03
K1423 脊椎固定術、椎弓切除術、椎弓形成術(後方椎体固定) 64 2.42 16.78 29.69 64.61
低侵襲の人工股関節、膝関節置換術を行っており、このため術後の痛みは少なく、自力歩行獲得までの期間も短くなっている。脊椎手術においても、術後早期から自力歩行が可能で早期の社会復帰を目指している。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 38 1.66 11.58 13.16 74.26
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) 32 2.44 39.19 56.25 63.13
K1781 脳血管内手術(1箇所) 29 3.62 34.41 41.38 65.66
1.慢性硬膜下血腫は高齢者に多く、本術式は社会の高齢化に伴い緩徐ながら増加傾向にあると思われる。通常、手術により術前症状は軽快して病前の状態に回復する。
2.破裂・未破裂問わず脳動脈瘤に対する根治術として古くから確立した術式である。平均術後日数は、破裂脳動脈瘤では重症度により1~2ヶ月に及ぶことも稀ではない。未破裂脳動脈瘤では、一般的に1~2週間で退院が可能である。
3.主に脳動脈瘤に対して開頭術を行わずカテーテルにより塞栓を行う術式である。脳動脈瘤の場合、部位・形状・大きさにより、上述の開頭術(クリッピング術)を含め、最適の治療方法を検討、選択している。
呼吸器外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 27 5.56 3.85 0 27.33
K5143 肺悪性腫瘍手術 肺葉切除又は1肺葉を超えるもの 20 2.9 8.9 0 68.15
K5111 肺切除術(楔状部分切除) - - - - -
当院の特徴でもある救急で来られた気胸の患者に対し、若年者が多く、主として胸腔鏡による肺嚢胞楔状切除術を施行している。肺の悪性腫瘍手術は開胸手術を行っている。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5612 ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 39 2 10.79 5.13 74.13
K6171 下肢静脈瘤手術(抜去切除術) 27 1.04 2.44 0 62.19
K5551 弁置換術(1弁) 25 6.8 13.96 16 73.52
手術総数は350件。うち心臓大血管手術は177件(人工心肺使用手術135件)で、主な手術は弁膜症と大動脈瘤に対する手術である。手術内容別としては、先天性心疾患手術32件、冠動脈バイパス25件、弁膜症手術(弁置換および弁形成)75件、胸部および腹部大動脈瘤手術90件(うちステント内挿65件)、急性動脈解離16件。
他に末梢血管手術(静脈瘤含む)86件、ペースメーカー関連10件である。
小児外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 106 1.01 0.09 0 4.46
K6335 鼠径ヘルニア手術 94 1 0.1 0 3.27
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 33 1.03 4.12 0 11.79
1.腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術の対象となる患者さんは、原則として女児及び幼児期以降の男児です。手術前日入院、翌日手術し、夕方問題無ければ退院しており、ほぼ全ての患者さんが1泊2日のスケジュールでの入院となっています。ごく稀に、術後麻酔の影響が残っていたり、創痛のため退院できない患者さんがおりますが、これらの方もほぼ全員が3日目には退院しています。
2.鼠径ヘルニア手術の対象となる患者さんは、原則として男児です。手術前日入院、翌日手術し、夕方問題無ければ退院しており、ほぼ全ての患者さんが1泊2日のスケジュールでの入院となっています。ごく稀に、術後麻酔の影響が残っていたり、創痛のため退院できない患者さんがおりますが、これらの方もほぼ全員が3日目には退院しています。
3.腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲腫瘍を伴わないもの)の対象となる患者さんは、術前診断で病変が虫垂に限局していると判断された方です。通常は脱水を伴っているので、輸液で1日程度待機して、翌日に手術を施行しています。術後の回復が早く、最も早い方では術後2日程度で退院することもあります。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 370 1.02 3.38 0.27 73.36
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの 169 0.79 8.6 0 63.58
K275 網膜復位術 17 0.71 5.35 0 34.24
1.は通常の白内障手術であり、白内障手術単独手術だけでなく硝子体手術とも伴施される。2.は通常の硝子体手術でありここ数年増加傾向である。3.は網膜剥離に対する手術であり硝子体手術の増加により近年減少傾向ではあるが、今なお若年者の網膜剥離では第一選択の術式である。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 99 1.03 10.16 0 20.75
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術3型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 76 1.08 5.99 0 54.49
K319 鼓室形成手術 33 1 9.15 0 41.76
1.小児の睡眠時無呼吸症候群、成人のIgA腎症に対する治療が増加しているようです。
2.および3.は以前より当院で施行していますが、術後日数は減少しています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 12 23.67 20.75 41.67 70.92
K178-4 経皮的脳血栓回収術 11 2.27 20.36 63.64 71.45
K386 気管切開術 - - - - -
1.経皮的内視鏡胃瘻造設術は院内パスを立ち上げ、効率的に運用しているが、平均術前日数、平均術後日数とも長い傾向にある。
2.経皮的脳血栓回収術は、デバイスの改善により再開通率は高まる傾向にあり、予後改善にもつながり平均術後日数も短くなる傾向にある。
3.気管切開術は呼吸不全を併発する神経筋疾患の治療過程において必要な場合に行い、平均術後日数は長い傾向にある。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 76 1.76 4.22 0 74.07
K773 腎(尿管)悪性腫瘍手術(1歳以上) 43 2.67 10.4 4.65 69.14
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 41 1.44 3.44 2.44 73.49
手術は手術前日入院を原則としている。そのため、月曜手術はDPC導入前は前週金曜入院が主であったが、日曜入院で対応している。高齢者が多く合併症の問題から前日入院では対応できない(ヘパリン置換、糖尿病コントロールなど)ことも多い。平均術前日数の延長の要因になっている。
産科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術(緊急帝王切開) 11 1.09 7.55 0 35.36
K9062 子宮頸管縫縮術(シロッカー法) - - - - -
K8983 帝王切開術(前置胎盤を合併又は32週未満の早産) - - - - -
当院は総合周産期母子医療センターであり、県内から重症症例が多数母体搬送されるため、緊急帝王切開や、前置胎盤あるいは32週未満の帝王切開が多い。また、既往流産や円錐切除後妊娠のために子宮頸管縫縮術を行う症例も多い。
婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8882 子宮附属器腫瘍摘出術(両側)(腹腔鏡) 79 0.94 4.29 0 35.39
K877 子宮全摘術 73 1.29 7.93 0 47.62
K867 子宮頸部(腟部)切除術 50 1 1.04 0 35.06
子宮内膜症など卵巣腫瘍に対する腹腔鏡下手術症例が増えており、在院日数が短縮している。子宮筋腫などに対する子宮全摘術も多いが、最近は腹式ではなく腹腔鏡下に行う症例も増えつつある。子宮頚部上皮内癌や高度異形上皮に対する円錐切除も多い。
腎臓・リウマチ科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 63 4.7 15.94 3.17 66.32
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 16 9 9.81 12.5 66.81
K6146 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) - - - - -
内シャント設置やシャントPTA等においては、クリニカルパスを用いた入院期間の短縮を図っており、シャント設置については、半数が10日以下で退院しているが、種々の合併症とともにシャント閉塞を来した症例については、バスキュラー・アクセス設置まで期間を要する症例が多いことや、アクセス設置後も全身状態が不安定で、入院期間が長期に至った症例が見られたため、平均入院期間は長期になったと考えられる。同様にPTA目的入院も、ほとんどが2日間の入院で長くとも5日以内であったが、他の合併症のため、100日を超える長期入院の症例が3人おられたため、平均期間としては長期として評価されたと考えられた。
救急科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6151 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(止血術) 19 0.32 22.42 57.89 62.79
K386 気管切開術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
当院では各診療科で連携して救急診療にあたっています。外傷性出血に対する経カテーテル的血管塞栓術は、救急科が主体となって迅速に施行し、良好な成績を得ています。また、軌道管理目的の気管切開術も適切な時期に施行して、質の高い呼吸管理の実践を心がけています。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術・胸筋切除を併施しない) 67 1.15 8.25 0 56.85
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わない)) 47 1.21 7.13 2.13 58.02
K4762 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 36 1.19 2.44 0 60.42
各術式ともクリニカルパスに沿って入院期間短縮を図っています。
新生児内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K9132 新生児仮死蘇生術 仮死第2度のもの 15 0 90.67 0 0
K9131 新生児仮死蘇生術 仮死第1度のもの 10 0 77.7 0 0
K5622 動脈管開存症手術(動脈管開存閉鎖術(直視下)) - - - - -
新生児仮死に対する蘇生処置が多くを占めた。仮死2度の挿管蘇生は超低出生体重児等の小さな児と、成熟児の重症の新生児仮死に行われた。36週以上の重症仮死児には低体温療法も施行された。直視下の動脈管開存閉鎖術はいずれも極低出生体重児に行われたものであり術後経過は良好である。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 79 0.51
異なる 29 0.19
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 100 0.64
異なる - -
「入院契機と同一」とは、入院時に傷病名と診断されている場合であり、「入院契機と異なる」とは、入院中に傷病名を併発した場合を示します。
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