新潟市民病院・終末期医療ガイドライン
平成18年8月
新潟市民病院
- 人命の尊厳と患者の意思の尊重という観点から、適切な終末期医療が行われることを目的として、このガイドラインを策定する。
- 1.基本精神
- 新潟市民病院の医療従事者は、患者と医療従事者の相互理解に基づいて、患者自身が求める最善の終末期医療が行われるよう努力しなければならない。
- 2.終末期および終末期医療とは
- 「終末期」とは、治癒不可能な病気に冒され、回復の見込みがなく死が避けられない患者の状態をいう。患者が終末期にあることは、主治医を除く複数の医師によって判定・確認される必要がある。
「終末期医療」とは、終末期に行われる医療の総称で、本来の病気に対する医療や苦痛緩和のための医療あるいは生命の維持のための医療等が含まれる。具体的には薬物投与、化学療法、人工透析、人工換気、輸血、酸素吸入、栄養・水分補給などを指す。
- 3.延命処置を拒否する患者の意思の確認
- 患者が終末期の状態にあって、過剰な延命治療を望まない場合には、その意思を尊重して治療を行う。
延命処置を拒否する意思の表示とは、終末期にある意思決定能力のある患者が、何らかの方法によって延命処置の拒否を申し出ることをいい、この意思決定権は他の者が代行できない。18歳未満の患者は、意思決定能力がない者として対象から除外する。
ただし、死が避けられない末期患者で、明確な意思表示が存在しない場合には、患者の意思の推定(推定的意思)によることができる。
- 4.治療方法の選択と確認
- 「一人で決めない」「1回で決めない」「記録を残す」ことを基本とする。
主治医、上席医、看護師、医療相談員等の医療従事者と、患者本人および家族が十分に話し合って治療内容と方法を選択、確認する。
終末期の患者が最も望むことは苦痛の緩和であり、そのために最大限の努力をする。
- 5.安楽死について
- 直接に患者の生命を終わらせる処置を当院では行わない。
ただし、臨床上脳死と判定できる患者の対応については、院内臨床倫理検討会に委ねる。
- 6.院内の相談システムの利用
- いずれの場合においても判断に迷う場合には、院内臨床倫理検討会に相談することや、倫理委員会臨床倫理部会に審議を申請することが勧められる。
- 7.過剰な延命治療拒否の申し出/無意味な蘇生処置を行わない要望書
- 過剰な延命治療や、無意味な蘇生処置を希望しない申し出や要望があった場合、上記に沿って十分な意思確認を行い、必要に応じて、患者・家族には別紙(別紙様式1、別紙様式2)に必要事項を記入してもらい、主治医はこれをカルテに保存する。